国際数学オリンピック日本大会IMO2023
2023年7月2日(日)-7月13日(木)
64th International Mathematical Olympiad
日本大会紹介ビデオ
世界中の数学好きな高校生たちが難問に挑む第64回国際数学オリンピックが2023年7月2日(日)から7月13日(木)まで、千葉県の幕張で開かれました。日本開催は、2003年の第44回大会以来、20年ぶりです。参加した選手は112の国・地域から618人(うち女子は67人)。同道した役員たちを含めると1000人を超す人たちが日本にやってきました。熱気あふれる開会式と閉会式の様子をどうぞご覧ください。
国際数学オリンピック(IMO)は、世界各国の数学的才能に恵まれた人材を早期に見出し、その才能を伸ばすチャンスを与えるとともに、互いに交流を深める場を作り、また、各国チームを引率する数学者たちに各国の数学教育の実情について情報交換する機会を提供することを目的として、毎年開かれる大会です。日本をはじめ世界各国の代表選手の中から数学者として活躍している者が多く出ているのは喜ばしい限りです。
1959年に第1回大会がルーマニアで7か国の参加で始まり、日本が初めて参加した1990年の第31回の北京大会では、参加国は54カ国に達しました。2003年には、日本で大会が開催されました。それから20年後にあたる2023年にふたたび日本で開催されます。今回は、100か国以上から600名以上の選手が参加する大きな大会となる予定です。
日本では、1600年代から1800年代半ばにかけての江戸時代に「和算」と呼ばれる独特な数学が発展しました。当時、一般市民の中にも数学愛好家がたくさんいたのは特筆すべきことでしょう。今回の国際数学オリンピック2023のロゴに取り入れた「源氏香」は日本の伝統模様で、もともとは香りをかぎ分けるという雅な遊びに使ったものです。香炉が5回回ってきて、そのたびに縦線を1本引き、同じ香りだと思ったものを横線でつなぎます。そうしてできる模様の一つを今回のロゴに使いました。
日本にいらした皆さんには、日本の数学と、長い歴史を持つ日本そのものの魅力にぜひ触れていただきたいと関係者一同精一杯のおもてなしの準備をすすめております。この大会の成功のため、幅広い皆様方の応援を賜りたくどうぞよろしくお願い申し上げます。
公益財団法人 数学オリンピック財団理事長
中央大学教授
藤田岳彦
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